保育士時代
子どもの頃から保育士になりたかった私。
保育士資格を取得して、念願の保育士になりました。
保育実習の時から薄々は感じていたのですが、
実際働いてみると
理想と現実は違う…と思いました。
※ここからは私の経験と主観により、もちろんすべての保育園が当てはまるわけではありません。
<私が苦手だったこと>
・とにかく集団行動!
嫌がる子どもを無理に集団に入れるために、叱る。
周りと同じペースでできない子どもは置いてけぼり。(月齢により配慮はあるが、それ以外の場合)
発達がゆっくりな子どもに加配保育士がつかない場合、危険なことがない限りは基本放置されていました。
・給食を無理やり食べさせる
ネグレクト気味な家庭については、せめて保育園では、栄養のあるものを食べさせてあげたいという気持ちはわかります。
苦手な食べ物が多い子、小食な子、食べるのがゆっくりな子…いろいろな子どもがいるなかで、
子どもが泣きながら「オエッ」としながらも、どんどん食べさせてる保育士の多さにびっくりしました…。
私自身は、その子が嫌いなものは、もしほんの一口でもがんばれたら、ほめて終わりでいいと思っていたのですが、
あまりに残飯が多いと先輩保育士に「嫌がってももっと食べさせないと!」と怒られます…。
これが一番辛かったですね…。
保育園=楽しく安心できる場所 だと思ってほしかったので、
強制で食べさせることはしたくありませんでした…。
・眠くない子どもを無理に寝かせる
保育士は、昼寝の時間に自分のご飯を食べ、クラス全員の連絡帳を書き終えなければいけないので、
起きている子どもがいるとはかどりませんし、落ち着いてご飯も食べられません。
ちゃんとした休憩なんて確保してもらっている保育園は少ないのでは…と思います。
寝ない0、1歳児をおんぶしながら、立ちながらご飯を食べ、立ちながら連絡帳を書いていました。
2歳以上ともなると体力もつく子や寝つきが悪い子も多く、
どうしても騒いで暴れて、他のお昼寝する子どもを邪魔をしてしまいます。
なので、無理やり叱って布団に横にならせて、ほぼ叩いてる?と思うほどの力でトントンと無理やりその場にいさせることになります。
人員不足なので、寝ない子どもを別室で見る先生はどの保育園もいませんでした。
・時間に追われすぎてバタバタして、ゆっくり子どもと関わることができない
月案や週案など保育計画というものがあり、事前に年齢の発達に合わせたカリキュラムを組んでおくのですが(散歩、リトミック、絵画、工作、異年齢交流、お遊戯、行事の練習など)、
計画通りに物事が進むわけでなく、
誰かが誰かを噛んでしまったり、おもらしをしてしまう子がいたり、突然吐いてしまう子がいたり、寂しくて泣いている子がいたり、発達ゆっくりさんが他のクラスへ脱走してしまったり、保育士べったりで離れられない子がいたり、癇癪の激しい子がちょっとしたことで床で泣き叫んでいたり…
イレギュラーなことばかり起こるのが保育園だと思うのですが、
それを補助する人員もいなければ、
計画通り、どうしても今日はこのカリキュラムを進める!と、無理やり進める先生ばかりなため
クラス内はカオス状態、
しっかり話を聞くことができ落ち着いている子には本当にじっくり関わってあげられませんでした。
いかに、けが人(走ってぶつけた、転んだ、友達に噛まれた、友達に叩かれたなど)を出さないかを注意深く見ているだけで、
毎日必死でした。。。
<好きだったこと>
・朝一番や夕方など、子どもが少ない時間に、自由遊びをしている時間
この時ばかりは、子どもとゆっくり話ができたり、ぎゅーっとくっついたり抱っこしたりでき、
幸せな時間でした!
手がかからなくおとなしい子など、日中バタバタで関わることが少なくなってしまう子どもを重点的に接するようにしていました。
・保護者の方から感謝を伝えられること
保護者の方から「朝保育園に行くのが嫌だと泣いていたけど、今日はりん先生が朝番だからすぐ泣き止んで助かります!」
「お迎えがいつも一番最後でかわいそうと思ったけど、りん先生を独り占めできて、膝の上で絵本を読んでもらっている姿を見て、安心しました。」 と言っていただくこともあり、
こんな私でも喜んでもらえることができて、この仕事をやっていてよかったなぁと思った出来事でした。
・歌やお遊戯をみんなが楽しんでいる姿を見ること
季節の歌はもちろん、子どもに人気のアンパンマンやしまじろうのダンス、
当時流行っていたマルモリダンス(福くんと愛菜ちゃん)を家で一生懸命覚えて(笑)、
保育園で流してみると私の見よう見まねでにこにこ踊ってくれる姿は、本当にかわいかったです。
・心を開いてくれて甘えてくれるようになること
入園直後は抱っこもさせてくれないほど拒否されていても、時間をかけて接していくと
心を開いてくれる瞬間があって、そこから抱っこをお願いされたり、自分から話しかけてくれたりと、
どんどん子どもと仲良くなれることが、とても楽しく嬉しい時間でした。
・子どもの成長を間近で見られること
初めて立った瞬間、初めて歩いた瞬間、
初めてトイレで用が足せて、子どもと一緒に大喜びした時、
苦手な食べ物が好きになってモリモリ食べるようになった時、
お昼寝でトントンなしでも安心して寝られるようになった時、
毎日登園時泣いていた子が元気に登園できるようになった時、
嫌なことがあるとお友達を噛むことが多かったけど、言葉で伝えられるようになった時、
泣くことが多かった子が発表会で立派にお遊戯していた時…
数えきれないほど、多くの場面を見させてもらいました。
保育士の仕事をすることができて、本当によかったなと心から思っています。
我が子は幼稚園へ
保育士時代いいこともたくさんありましたが、
辛かったこともそれ以上にありました。
私が入職したいくつかの保育園がたまたまそうだったのかもしれないのですが、
我が子のことを考えると、
食事や昼寝、集団生活をとにかく強制をさせられること、
理不尽に怒られること は避けたかったのです。
子どもが生まれる前に話し合い、幸い、主人とも意見が一致しており
しばらく専業主婦となり、幼稚園入園を考えていました。
何より保育士としてバタバタとゆったりと子どもと関わることができなかったので、
我が子とはゆっくりと関わりたいと思っていました。
もちろん自分の仕事をバリバリと続けたいとか、外に出ている方がイキイキできる方もいますし、
私はどちらかというと
家にいても苦ではなく、子ども好きなので専念したいという気持ちが強かったです。
幼稚園生活 大正解☆
あくまでも我が家の場合です。
娘は小さな頃から繊細なところがあり、
大きな音が怖い、人見知り、場所見知りがひどい、家族以外がいると緊張しすぎて疲れてしまう、
誰か一人でも遊具にいると遊びたくても行けない、警戒心が強い、怖がり、何事も慎重…
そんなタイプの子どもでした。
小さいうちから保育園に預けていれば、もしかしたらもっとたくましくなっていたかもしれません。
でも娘のペースで、
不安を一つずつ解消する作業、安心できる場所を作っていくことをしたかったので、
3歳まで家で過ごしたことに後悔はありません。
そして幼稚園は、自分で選ぶことができます。
大規模幼稚園、運動に力を入れている幼稚園、鼓笛隊がすごい幼稚園、アットホームな幼稚園、少人数幼稚園など、さまざまな幼稚園があるので、
娘が無理なく通える幼稚園はどこなのか探すことができました。
近くの幼稚園に見学に行った際に、
娘の繊細さについて相談させていただいたところ、
園長先生が、「ではまず静かな場所からご案内しますね」と音に配慮していただいたことに驚きました。
よくある「入園しちゃえばすぐ慣れますよ~」などといった軽い言葉は一切なく、
人見知りの娘に無理に話しかけるでもなく、とてもいい距離感で穏やかに接して下さり、
少し慣れてきた頃に、「少し園庭に入ってお母さまと一緒に遊んでいかれてもいいですよ」と
特別に在園児が遊んでいる中、入れていただきました。
娘は私の手を離さず、でも端っこの方の誰もいない遊具を少しさわりながら(笑)、
お兄さんお姉さん達が楽しそうに遊んでいる様子を間近で見て、
楽しそうと思えたようでした!
私は見学初めから園長先生の、強制しない、押し付けない優しさを感じていたので、
入園するなら、ここだ!と、主人に報告し、
無事、年少クラスから入園することになりました。
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